加炭材の用途とは
2024/03/01
加炭材は粒度や固定炭素の含有量を調整したり、炭素量を最適化したりできます。
主に溶解時に添加する物質ですが、何のために必要なのでしょうか。
そこで今回は、加炭材の用途についてご紹介します。
加炭材の用途
鉄中の炭素量増加
加炭材は、鉄中の炭素量を増加させるために溶解時に添加する炭素物質です。
炭素量が増えると鉄の硬さや強度が向上し、炭素が鉄と結合して黒鉛となり鋳物の耐摩耗性や耐熱性を高めます。
加炭材の粒度や固定炭素の含有量は、使用する鋳鉄や鋼の種類や特性に応じて調整されます。
酸化鉄の還元
酸化鉄とは、鉄鉱石やスクラップなどの原料に含まれる酸素と結合した鉄です。
純度の高い金属鉄を得るためには、酸化鉄を還元する必要があります。
加炭材は溶解時に高温で反応して酸化鉄から酸素を奪い、二酸化炭素や一酸化炭素となって排出されます。
溶解のためのエネルギー補助
溶解は高温で行われるため、多くのエネルギーが必要です。
加炭材は溶解時に発生する一酸化炭素や二酸化炭素と再び反応し、水素やメタンなどの可燃性ガスを生成します。
生成された可燃性ガスは溶解槽内で燃焼して、溶解に必要なエネルギーを補助するのです。
まとめ
加炭材は、鉄中の炭素量増加・酸化鉄の還元・溶解のためのエネルギー補助といった用途があります。
加炭材を添加することで、効率的かつ高品質な溶解が可能です。
当社では、回収した産業廃棄物をリサイクルして再資源化や再原料化しています。
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