フォーミング抑制剤とは?
2023/09/08
フォーミング抑制剤は、主に金属精錬の際に使用されています。
事故を防ぐために重要な役割を果たしていますが、何のために必要なのかご存じない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、フォーミング抑制剤とは何なのか詳しく解説します。
フォーミング抑制剤とは
フォーミング抑制剤とは、溶鉱炉での金属精錬の際に使用される添加物の一種です。
溶鉱炉では金属鉱石・還元剤・溶剤などを高温で溶かし、不純物を取り除く過程が行われます。
このとき溶融物の表面には気泡が発生し、泡立ちと呼ばれる現象が起こります。
泡立ちは溶融物の表面積を増やし反応速度を高めますが、過剰になると溶融物があふれ出したり泡が破裂して飛散したりするため危険です。
そこでフォーミング抑制剤を溶鉱炉に投入することで、泡立ちを適度に抑えられます。
役割
フォーミング抑制剤は、主に二酸化ケイ素(SiO2)や三酸化硫黄(SO3)などの無機化合物からなります。
これらの化合物は、溶融物の表面張力を低下させることで気泡の安定性を低下させます。
気泡が発生しにくくなり、発生した気泡も容易に破裂することで泡立ちを抑制することが可能です。
また溶融物の粘度を上げることで、気泡の成長を防ぐ効果もあります。
不純物と反応してスラグとなり、溶融物から分離することで金属精錬の効率を高めるのもフォーミング抑制剤の役割です。
まとめ
フォーミング抑制剤とは、溶鉱炉での金属精錬の際に使用される添加物の一種です。
溶鉱炉に投入することで、泡立ちと呼ばれる現象を抑える役割があります。
当社では、廃プラスチックや粉体塗料などの産業廃棄物をフォーミング抑制剤や昇熱材に再資源化しています。
高炉メーカーや電気炉メーカーでご好評いただいておりますので、気になる方は気軽にお問い合わせください。